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リペアセッペのよもやま話~part17~

皆さんこんにちは!

リペアセッペの更新担当の中西です!

 

さて今回のよもやま話では

【壊れたものを直すだけじゃない】

建物は時間とともに劣化します。しかし、適切な補修を行えば寿命は大きく延ばすことができます。そんな「建物の健康を守る」役割を担うのが補修工事の職人たちです。補修は単なる修繕ではなく、原因を読み、素材を選び、未来を見据える判断力が必要な専門技術です。

この記事では、補修工事の世界で“一人前”と認められる職人になるまでのリアルな道のりを、ステップごとに紹介します。


1. 【入門期】道具・材料・現場の流れに慣れる

■ 主な作業

  • 清掃、材料の準備、足場周辺の補助作業

  • ハンマー、コテ、グラインダー、刷毛などの道具の名前と使い方を覚える

■ 学びのポイント

  • 「どの作業が何の目的で行われているのか」を理解する姿勢

  • 職人の動きをよく観察し、「次に何が必要か」を察知する感覚を育てる

目標:「現場で“足手まとい”にならず動ける」状態を目指す


2. 【技術習得期】補修の基本技術を手で覚える

■ 習得する作業

  • コンクリートの斫り(はつり)・クラック補修・左官補修

  • モルタルの練り・混合比率・塗り厚・乾燥時間の感覚を体得

  • 防水材・接着剤などの塗布、養生の方法

■ 実務的な力

  • 材料が「どう動くか」「どう固まるか」を感覚で理解

  • クレームにならない「仕上がり感覚」へのこだわりを覚える

目標:「ひとつの補修箇所を任され、自力で施工できる」


3. 【応用期】施工判断とトラブル対応力を高める

■ 判断力が求められる場面

  • 構造体の腐食や中性化の見極め

  • ひび割れの種類(乾燥・構造・収縮)ごとの補修方法選定

  • 雨天・温度差など、施工環境への対応

■ コミュニケーション力

  • 職長や他職種との調整

  • 作業内容の説明・報告がスムーズにできるように

目標:「“現場の空気”を読んで適切に判断し、先手を打てる」


4. 【一人前】施工品質・信頼・人材育成までこなせる職人

■ 技術面

  • 下地処理~仕上げまでの一連作業を高品質に完結

  • 補修後に「補修したとは思えない」自然な仕上がりを実現

■ 人間力

  • 若手職人への指導と教育

  • トラブル時の冷静な対応、クレーム対応の知見

■ 信頼の証

  • 監督や元請けから「この人に任せれば大丈夫」と言われる存在になる

一人前とは:「技術だけでなく、安心と信頼を現場に与えられる人」


5. 一人前になるまでの時間と心構え

■ 一般的な期間

  • 5~8年程度が目安(個人差あり)

■ 成長に必要な心構え

  • 「失敗から学ぶ姿勢」を持ち続ける

  • 単に作業を覚えるのではなく「“なぜ”を考える習慣」を持つ

  • 素材・気候・建物ごとの違いを楽しむ好奇心


おわりに

補修工事とは、「壊れたものを直す」ことを超えて、“建物を未来へつなぐ技術と心”を注ぐ仕事です。一人前になるには時間と経験が必要ですが、その道のりの中で身につけるのは、**技術とともに“人に信頼される力”**です。