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月別アーカイブ: 2025年4月

リペアセッペのよもやま話~part13~

皆さんこんにちは!

リペアセッペの更新担当の中西です!

 

さて今回のよもやま話では

重要なポイント

ということで、住宅補修工事を成功させるための“5つの重要なポイント”を、現場目線と施主対応の両方から深く解説します♪

 

住宅補修工事は、新築工事と違って、「すでにある建物を直す・守る・延ばす」ことが目的の工事です。

しかし、補修工事には見えないリスクや現場ごとの難しさがあり、経験や技術だけでなく、計画力・判断力・コミュニケーション力が問われる工事でもあります。


【1】“原因”を見極めたうえで補修すること


✅ 表面的な不具合ではなく、根本原因を探る

例えば──

  • 外壁のひび割れ → 地盤沈下や構造のゆがみが原因かもしれない

  • 雨漏り → 屋根の瓦のずれではなく、防水シートや壁の貫通部が原因かもしれない

  • 床の沈み → 単なる経年ではなく、白蟻被害や土台の腐朽が隠れているかもしれない

🔍 補修工事で最も大切なのは、「見えるところ」ではなく、「見えない原因」に注目すること。

表面だけを直しても、原因が残っていれば、すぐに再発してしまいます。


【2】施工前の現地調査と“説明力”が信頼を生む


✅ 丁寧な調査と施主へのわかりやすい説明

補修工事に不安を感じている施主は多く、

「どこをどう直すの?」
「費用はいくら?追加はあるの?」
「どのくらい持つの?」

──こういった疑問に明確に答えることが信頼につながります。

  • 写真や図を使って劣化状況を説明

  • 修繕の「範囲」「方法」「材料」「金額」「工期」を明確化

  • 必要があれば部分補修/全面補修の比較案を提示

🗣️ 工事の技術だけでなく、“説明する力”=施主対応力も業者にとって重要な資産です。


【3】部分補修か、全体更新かの「判断力」


✅ コストと将来性のバランスを見て提案する

例)

  • 外壁の一部だけの剥がれ → 局所補修で済む?それとも全体塗り替えが必要?

  • キッチン水栓の水漏れ → パッキン交換?水栓全体交換?配管ごと入れ替えるべきか?

📌 一見安く済みそうな部分補修でも、すぐに再施工が必要になるケースもあります。

お客様のご予算や住まい方に応じて、長期的な目線で「今、何を直すべきか」を提案することが大切です。


【4】既存建材との“調和”を意識する


✅ 新しい部材を「自然に、違和感なく」なじませる

住宅補修では、新旧の材料が混在するため、見た目・質感・機能の違いが目立ちやすいという課題があります。

  • 外壁の塗装 → 色合わせが不十分だと“塗り直した感”が強くなる

  • 床材の貼り替え → 木目や光沢が揃わないとチグハグに見える

  • サッシや建具 → 新しいパーツだけ浮いてしまうことも

🎨 部分補修ほど、“美観のセンス”と“施工の丁寧さ”が問われます。

色合わせや素材感を重視し、「いかにも直した感」が出ないような納まりを目指しましょう。


【5】補修後の“維持管理”までを考えた設計と提案


✅ 一度直したら終わりではなく、「長く持たせる工夫」を

たとえば…

  • 雨漏り補修後に、雨仕舞や排水計画を見直す

  • 床補強のついでに、断熱材や防蟻処理を追加する

  • 内装補修後、再劣化しにくい塗装材・クロスを選ぶ

🛠️ その場しのぎで終わらず、今後のメンテナンスコストも含めて提案することが、施主の満足度を高める鍵になります。


住宅補修工事の“本当の価値”とは?


住宅補修工事の本質は、「壊れたところを直す」ことだけではありません。

それは、
✅ 住まいの寿命を延ばし、
✅ 暮らしの安心を取り戻し、
✅ 住まいの価値を維持・向上させること。

そして、それを実現するために必要なのは、

  • 原因を見抜く洞察力

  • 丁寧な説明と提案力

  • 状況に応じた判断力

  • 素材と空間への配慮

  • 将来を見据えた設計力

この5つの力を備えた補修工事こそが、「またお願いしたい」と思っていただける工事なのです。

リペアセッペのよもやま話~part12~

皆さんこんにちは!

リペアセッペの更新担当の中西です!

 

さて今回のよもやま話では

確認事項

ということで、住宅補修工事における現場で必ず押さえておくべき10の事前確認事項を、実務視点で深く解説します。

 

住宅補修工事は、新築工事以上に“現場の状況に大きく左右される”特性があります。

「壊してみたら中が腐っていた」
「見積もりと違う工事が発生した」
「近隣からのクレームで工事中断」

こうしたトラブルを防ぐカギは、“事前確認の徹底”にあります。


なぜ「住宅補修工事」には事前確認が不可欠なのか?


補修工事では、以下のような“予測不能なリスク”が常につきまといます

  • 現況図面がない/図面と実際が違う

  • 表面の劣化ではなく、下地・構造まで損傷しているケース

  • 水漏れ・シロアリ・カビ・腐食など、開けてみないと分からない問題

  • 既存材料の廃番や色違いなどによる代替選定の難しさ

📌 これらを事前に把握・共有しきれないまま着工すると、手戻り・追加費用・工期遅延・信頼失墜などの大きな問題につながります。


住宅補修工事における事前確認事項《10のチェックポイント》


✅ ① 現場の状況と劣化範囲の正確な把握

  • 表面だけでなく、下地・構造の確認(床下・天井裏・外壁裏)

  • 劣化原因の特定(水漏れ・結露・構造歪みなど)

  • サーモカメラやファイバースコープ、含水率計などの診断機器の活用

📷 見た目では判断できない部分を調べることで、施工方針が明確になります。


✅ ② 使用材料の有無・再利用可否の確認

  • 補修箇所と同じ仕上げ材(外壁材、クロス、床材など)の入手可否

  • 廃番・色違い・ロット違いなどの確認と施主への説明

  • 再利用する場合の強度・美観・経年劣化の有無

🧱 「同じように直す」ことが難しいのが補修工事。材料確認は最重要です。


✅ ③ 図面・記録の有無と整合性確認

  • 既存の設計図、構造図、仕上げ表の有無

  • リフォーム履歴、点検記録、保険申請履歴の確認

  • 設計図と実際の構造が合っているか

📐 図面に頼りすぎず、現地の実測と照らし合わせることが基本です。


✅ ④ ライフライン・配管・配線のルート確認

  • 補修箇所に電気・ガス・水道・配線が通っていないか確認

  • スリーブ・分岐・貫通箇所の有無

  • 万が一の断線・破損時の復旧方法の事前検討

💡 特に水回り・天井・壁内部の補修では、思わぬ配管が施工の妨げになることもあります。


✅ ⑤ 作業スペース・搬入経路の確保と確認

  • 材料・機材の搬入ルート(階段/エレベーター/廊下幅など)

  • 作業員の作業スペース(家具・荷物の撤去の有無)

  • 養生範囲・搬入出時間帯の調整(集合住宅は特に注意)

🚧 補修=狭所作業が多いため、事前の動線確保が大きな鍵になります。


✅ ⑥ 近隣対応・共用部への影響確認

  • 騒音・振動・塗料臭などが出る作業の内容と時間帯

  • 集合住宅の場合、管理組合への届け出・承認取得

  • 工事中の車両・資材置き場・立ち入り禁止エリアの確認

📣 クレームを防ぐには、「事前説明と同意取り」が必要不可欠です。


✅ ⑦ 施主との仕上がりイメージの共有

  • 色・質感・デザインのサンプル確認(クロス、フローリング、塗料など)

  • 「どこまで直すか」「どこから新しくするか」の範囲確認

  • 部分補修と全面補修の選択肢を明示し、納得を得る

🎨 完成後の「イメージと違った」は、すべて事前確認で防げます。


✅ ⑧ 工期と工程の共有・調整

  • 工期予定と作業日程のすり合わせ

  • 住みながら工事か、一時退去が必要かの判断

  • 雨天・追加工事・緊急事態による工程変更の可能性共有

📅 “いつからいつまで、何をするのか”を明確に伝えることが、信頼につながります。


✅ ⑨ 費用・追加対応の可能性を説明

  • 当初見積もりと異なる追加費用発生リスク(例:隠れた腐食)

  • 保険対応の範囲/保証制度の説明

  • 見積もりの内訳明示と、契約内容の確認

💰 補修工事は「開けてみないと分からない」リスクが常にあるため、あらかじめ施主に伝えておくべきです。


✅ ⑩ 工事後のメンテナンス・保証内容の確認

  • 工事後の点検時期・保証期間・再補修対応範囲の明示

  • 補修箇所以外に影響が出た場合の対応方針

  • 書類・写真による記録の保管と共有

📑 「直して終わり」ではなく、アフターフォローまで計画に含めることが重要です。


補修工事の「信頼」は、確認と説明に宿る


補修工事は、新築とは違い「正解がひとつではない工事」です。

だからこそ、
✅ どこを、
✅ どのように、
✅ どこまで直すのか

この3点を事前に確認・記録・共有することで、
トラブルを回避し、安心して工事を進めることができます。

そしてその積み重ねが、
お客様の信頼に変わり、「またお願いしたい」と思っていただける補修工事につながるのです。


補修工事は「段取り八分・施工二分」


住宅補修は、建物の寿命を延ばし、暮らしを快適にするための大切な工事です。

しかしその価値を最大限に発揮するには、

✅ 正確な現地調査
✅ 的確な情報共有
✅ 丁寧な施主対応
✅ 柔軟な工程・見積調整

この4つの「確認力」が不可欠です。

「手直しのない補修工事」=「確認に時間をかけた工事」
この意識が、現場の品質とお客様の安心を支える礎になります。